そこに立ちながら、この建築作品は、その上で荒れ狂う嵐に耐え、そのようにしてはじめて嵐そのものをその威力において示す。

岩石の光沢と光輝とは、それ自体ただ太陽の恩恵によるとしか見えないが、実は昼の明るさ、天空の広さ、夜の闇をはじめて輝き-現れることへともたらす。

このように確然とそびえることは大気という眼に見えない空間見えるようにする。

作品の不動なることが、海の波浪の波立ちに対して張り出し、その静けさからして海の荒れ狂いを出現させる。